葬儀の基礎知識
雑学について 2018.12.07

「最近見かけなくなった葬式饅頭」


みなさんは「葬式饅頭」ってご存知ですか?


最近では配られる事が無いに等しいほど見かけなくなりました。
「葬式饅頭」とは、通夜もしくはお葬式で弔問客に振る舞うお饅頭のことです。
お祝い事で配る「紅白饅頭」の色違いと言ったらイメージしやすいでしょうか。
カタチや色などは地域性もありますが、一般的には丸い形で白と緑(黄)のお饅頭が一対になっているものが多いようです。
お葬式に何故お饅頭?と思う方も多いと思います。
昔は甘いもの(砂糖)が大変貴重なものでした。
故人の財産をお饅頭に変えて感謝の気持ちを込めて振る舞うという意味もあるそうです。
お布施や慈悲といった仏教の考えを基に成り立った風習です。
今ではお饅頭も当たり前のように手に入るので有り難さを感じなくなりましたが、昔は大変有り難がられたようです。

◎葬式饅頭の形や色は?


葬式饅頭は小麦粉に大和芋をつなぎに入れ皮を作り、丸めた餡を包んだ丸い形が定番です。
関東地方では「青白饅頭」といわれる緑色と白色のお饅頭、関西地方では「黄白饅頭」といわれる黄色と白色のお饅頭です。
お葬式だけではなく、四十九日法要などの法事でも配られることがあります。
また、「春日饅頭」と呼ばれる白い小判型に檜や柏の葉をかたどった茶色の焼印が押してあるお饅頭が用いられることもあります。
関東甲信越・東北地方など東日本で用いられるようです。
通常のお饅頭より大きめで、一人で食べるには少し大きいのが特徴です。
お彼岸などにお供えされることもあり、日が経ってしまいお饅頭が硬くなってしまったら一口サイズにカットして天ぷらにして食べる地域もあるそうです。

◎コレも葬式饅頭?


北海道を中心とした地域では、葬式饅頭は「中華饅頭」だそうです。
中華饅頭と聞いてホカホカの肉まんを想像した方もいらっしゃると思いますが、想像とは全く異なるお饅頭で、どちらかと言えばどら焼きに近い雰囲気です。
どら焼きの皮の生地を楕円形に焼き、餡をはさみ半月型に整えます。
北海道のお葬式は人が沢山集まるため、人数が急に増えても効率よく作れるこのお饅頭が主流になったようです。

◎お饅頭じゃない「葬式パン」


山陰地方の一部(主に島根・岡山北部)などでは、葬式饅頭ならぬ「葬式パン」という風習が残っています。
パン?と不思議に思う方もいらっしゃると思いますが、この地方では戦前は「葬式餅」という餡をくるんだ丸餅をお葬式で配っていました。
しかし、昭和30年代に、お葬式の度にお餅を搗くのは手間だし大変だ、との考えから手軽に用意できるパンを配るようになりました。
当初はお餅やお饅頭の流れからアンパンを配っていましたが、最近ではクリームパンやジャムパンなどバリエーションも豊富になりました。
パン屋でも「葬式パン」「法事パン」として当たり前のように売り出しています。

色々なお饅頭がありますが、貴重なお饅頭を弔問客に感謝の気持ちを込めて配るという想いは共通のようです。
こういう風習は日本独自のものですが、おもてなしの心の表れだと思います。
最近では葬式饅頭を目にする機会も減りましたが、お葬式でのおもてなしの心は形を変えてでも忘れないで欲しいものです。

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