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納棺に入れるものは?故人のための選び方とマナーを解説 | 板橋、町田、西東京、江戸川、八王子、小平、東久留米、杉並(高円寺・西荻窪)の葬儀なら家族葬の四季風(コムウェルセレモニー)
お葬式の豆知識
納棺に入れるものは?故人のための選び方とマナーを解説
大切な人との最後のお別れの場面で「棺に何を入れてあげたらいいだろう」と迷った経験はありませんか?納棺の際に入れる副葬品は、故人への最後の贈り物であり、大切な想いを形にする方法の一つです。しかし、何を入れるべきか、何を避けるべきかについての知識がなければ、後になって後悔することもあります。
この記事では、納棺に入れるものの選び方から、避けるべきものまで、詳しく解説します。故人の人柄や好みを反映した適切な副葬品選びのポイントを押さえて、心を込めた最後のお見送りができるようサポートします。
納棺に入れるものとは?副葬品の基本知識
納棺の際に故人と共に棺に入れる品々は「副葬品」と呼ばれています。これは故人の生前に愛用していた品物や、思い出の品など、故人との絆を象徴するものを指します。
副葬品の歴史と意味
副葬品を入れる習慣は古くから存在しており、日本では古墳時代の遺跡からも多くの副葬品が発掘されています。当時は地位や権力を示す品々が多く納められていましたが、現代では故人を偲ぶ思い出の品や、あの世での幸せを願う品々が中心となっています。
副葬品には「故人がこれから向かう世界で困らないように」という意味合いと、「残された者の想いを形にして届ける」という二つの側面があります。故人と遺族の絆を象徴する大切な風習として、今も多くの葬儀で行われています。
宗教や地域による違い
副葬品の習慣は宗教や地域によって異なる場合があります。例えば、仏教では「六文銭」と呼ばれる硬貨の模造品を入れる習慣がありますが、これは三途の川の渡し賃とされています。
一方でキリスト教では、十字架やロザリオといった信仰に関連する品を入れることが一般的です。地域によっても習慣は異なり、沖縄などでは独自の風習が残っているケースもあります。
納棺に入れても良いものリスト
納棺に入れる品物を選ぶ際には、故人の人柄や好みを考慮することが大切です。ここでは、一般的に入れても問題ないとされる品物をご紹介します。
花や植物
故人が生前に好んでいた花や、自宅の庭で育てていた植物は、納棺に入れる定番の品です。季節の花や思い出の花を選ぶことで、故人への愛情を表現できます。
ただし、赤や黒など色移りの恐れがある濃い色の花は避けるべきでしょう。また水分を多く含む花は、必要に応じて水分を拭き取ってから入れることをおすすめします。白やパステルカラーの花が安全で適しているとされています。
手紙や寄せ書き
故人への想いを直接伝える手紙は、最も心のこもった副葬品の一つです。家族からの手紙だけでなく、友人や知人からの寄せ書きも素敵な贈り物になります。
手紙を書く際は普通紙を使用し、インクが滲まないように注意しましょう。遺族以外の方が手紙を入れたい場合は、事前に遺族に確認するのがマナーです。
衣服と小物
故人が生前に愛用していた衣服や、思い出の品は納棺に入れる代表的なアイテムです。特にお気に入りだったネクタイやスカーフ、ハンカチなどの小物は適しています。
また、死装束として特別な衣服を着せたい場合は、事前に葬儀社へ相談することをおすすめします。自然素材で作られた衣類が最適で、化学繊維や革製品は避けるべきです。
故人の写真
思い出の写真も納棺に入れられることが多いアイテムです。選ぶ際は、故人のみが写っている写真か、すでに他界された方と一緒に写っている写真が望ましいでしょう。
生存している人が写っている写真は「あの世へ連れて行く」という迷信から、トラブルを避けるために避ける方が無難です。特に高齢の方がいる葬儀では、このような迷信を気にする方もいるため、配慮が必要です。
趣味に関連するもの
故人の趣味に関連するアイテムは、その人らしさを表現する素晴らしい副葬品となります。読書家であれば愛読書、音楽好きであれば楽譜や小さな楽器、スポーツ愛好家ならユニフォームやチームのマスコットなどが適しています。
ただし、選ぶ際は燃えやすい素材のものを選び、後述する「入れてはいけないもの」に該当しないか確認することが大切です。故人の個性を表現できるアイテムを選ぶことで、より心のこもった見送りができるでしょう。
御朱印帳や信仰に関するもの
信仰心の篤かった方には、御朱印帳や数珠、聖書など信仰に関するアイテムが適しています。特に生前に集めていた御朱印帳は「故人があの世で幸せになる」という考えから入れられることが多いです。
ただし、これらのアイテムがかさばる場合や、表紙に革などの燃えにくい素材が使われている場合は、中身だけを入れるなどの工夫が必要です。
お菓子や食べ物
故人が好きだったお菓子や食べ物も、納棺に入れることができます。和菓子、クッキー、スナック菓子など、比較的乾燥した燃えやすいものが適しています。
ビンや缶に入った食品を入れたい場合は、中身だけを紙製の容器などに移し替えるのがマナーです。水分の少ない食品を選ぶことが重要なポイントになります。
納棺に入れてはいけないもの
納棺に入れる品物には、いくつか避けるべきものがあります。これらのものを入れると、火葬の妨げになったり、トラブルの原因になったりする可能性があります。
燃えにくい素材の製品
金属製品、ガラス製品、革製品、プラスチック製品などの燃えにくい素材でできたものは、納棺に入れるべきではありません。これらの素材は火葬の際に完全に燃えず、有毒ガスを発生させたり、遺骨を損傷させたりする可能性があります。
メガネや入れ歯、アクセサリーなども燃え残りやすいため、葬儀社と相談の上で対応を決める必要があります。火葬に支障をきたす素材は避けることが基本的なマナーです。
水分を多く含むもの
スイカやメロンなど、水分を多く含む果物や食品は火葬の妨げになるため避けるべきです。生花も水気を十分に切るか、ドライフラワーに置き換えることを検討しましょう。
どうしても入れたい場合は、写真や絵に置き換えるなどの工夫が必要です。水分の多いものは燃焼を阻害し、火葬の時間が長引く原因となります。
現金や貴重品
お金や貴重品を納棺に入れることは避けるべきです。硬貨は金属製で燃えにくく、紙幣は日本の法律で燃やすことが禁じられています。また、価値のあるものを棺に入れることで、盗難のリスクも懸念されます。
旧来の風習である「六文銭」を入れたい場合は、紙で作られた模造品を使用するのが一般的です。本物の貨幣ではなく象徴的なものを選ぶことがポイントです。
分厚い本やアルバム
分厚い書籍や写真アルバムは、燃えにくく灰の量が多くなるため避けた方が良いでしょう。どうしても入れたい場合は、特に思い入れのあるページだけを切り抜いたり、写真だけを取り出すなどの工夫が必要です。
また、革表紙の本は特に燃えにくいため、必要な部分だけコピーするなどの対応が望ましいでしょう。
生存している人の写真
前述したように、まだ生きている人が写っている写真は納棺に入れるべきではありません。「あの世に連れて行く」という迷信があり、特に高齢の参列者がいる場合はトラブルの原因になることがあります。
故人のみが写っている写真や、すでに他界された方との写真を選ぶようにしましょう。写真選びには細心の注意を払うことが大切です。
納棺に入れるものを準備する際の注意点
副葬品を準備する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらに配慮することで、故人への敬意を表しつつ、トラブルを避けることができます。
事前に葬儀社への確認を忘れずに
副葬品として何を入れるか決める前に、葬儀社に確認することが非常に重要です。地域や火葬場によって規制が異なる場合があり、許可されないものがあれば事前に知っておく必要があります。
特に判断に迷うものがある場合は、自己判断せずに必ず相談しましょう。事前確認で後のトラブルを防ぐことができます。
副葬品の準備タイミング
副葬品は通夜から葬儀の合間を利用して準備するのが一般的です。できれば葬儀の献花の場面までに用意しておくと安心です。
急なことで準備が間に合わない場合は、葬儀社のスタッフに相談すれば、納棺後でも副葬品を追加できることがあります。ただし、火葬直前になると対応が難しくなるため、できるだけ早めに準備しましょう。
量と大きさの考慮
副葬品の量や大きさにも注意が必要です。あまりに多くのものを入れすぎると、棺の中が窮屈になったり、火葬の妨げになったりする可能性があります。
故人が特に大切にしていたものや、メッセージ性の高いものを厳選することをおすすめします。品質と意味を重視した選択を心がけましょう。
参列者からの副葬品の扱い方
親族以外の参列者から副葬品を入れたいという申し出があった場合、まずは遺族の意向を確認することが大切です。特に知らない間に副葬品が入れられると、トラブルの原因になることもあります。
葬儀社のスタッフに仲介してもらい、適切に対応するのがマナーです。また、参列者には副葬品の選び方のガイドラインを伝えておくと安心です。
納棺に向けた家族でのコミュニケーション
納棺に何を入れるかを決める過程は、家族にとって故人を偲び、気持ちを整理する大切な時間となります。ここでは、家族間でのコミュニケーションの取り方について考えてみましょう。
故人の希望を確認する
もし故人が生前に「これを入れてほしい」と希望していたものがあれば、それを尊重することが最も大切です。エンディングノートなどに記載があれば、それを確認しましょう。
明確な希望がない場合でも、生前の会話の中で「これが好きだった」「これを大切にしていた」というヒントがあるかもしれません。故人の意思を第一に考えることが、納棺の基本です。
家族で話し合う時間を持つ
副葬品を選ぶ際は、家族全員で話し合う時間を持つことをおすすめします。それぞれが故人との思い出や、入れたいと思うものについて共有することで、より故人らしい選択ができるでしょう。
特に子どもや孫がいる場合は、彼らの気持ちも大切に聞いてあげましょう。年齢に応じた形で参加することで、グリーフケア(悲嘆のケア)にもつながります。
葬儀社のアドバイスを活用する
迷った場合は、葬儀社のスタッフに相談することも有効です。経験豊富な葬儀社のスタッフは、これまでの事例や地域の習慣を踏まえたアドバイスをしてくれるでしょう。
また、火葬場の規制についても詳しく知っているため、安心して相談できます。専門家の知識を借りることで、より適切な判断ができるでしょう。
感情に配慮したコミュニケーション
納棺の準備は、感情的に非常に難しい時期に行われるものです。家族それぞれが異なる形で悲しみを抱えていることを理解し、お互いの気持ちを尊重し合うことが大切です。
意見が分かれた場合も、冷静に話し合い、可能であれば複数の意見を取り入れる形で調整しましょう。例えば、それぞれが1つずつ選んだ品を入れるなど、工夫することで円満に準備を進めることができます。
まとめ:心を込めた納棺のために
納棺に入れるものは、故人への最後の贈り物であり、残された家族や友人の想いを形にする大切な機会です。この記事で紹介した内容を参考に、故人らしさを大切にした副葬品選びをしていただければと思います。
- 納棺に入れるものは故人の人柄や好みを反映したものを選ぶ
- 燃えにくい素材や水分の多いものは避ける
- 家族で話し合い、故人の意思を尊重した選択をする
- 判断に迷ったら必ず葬儀社に相談する
大切な人を見送る最後の時間だからこそ、後悔のないよう心を込めて準備しましょう。そして、その過程自体が故人を偲び、自分たちの気持ちを整理する大切な時間になることを忘れないでください。
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