お盆にやること・やってはいけないこと【2025年8月最新版】

お盆は多くの地域で8/13–16に行う先祖供養の行事です。

本稿は初めてでも迷わない手順と理由を示し、準備から片付けまでを通しで解説します。

目次

そもそもお盆とは?

お盆の期間は8/13–16が一般的です。

起源は仏教の盂蘭盆会で、日本の祖霊信仰と結びつきました。先祖を家に迎え、最終日に見送る行事です。東京など一部地域は7/13–16に行います。新盆(初盆)は故人を初めて迎える年で、白提灯を用い、法要を丁寧に営みます。準備が多いため、段取りは前倒しにします。

お盆の準備:基本とチェックリスト(やること一覧)

準備は清める・整える・備えるの三段階です。

墓と仏前を清め、飾りと灯りを整え、供物と安全対策を用意します。段取りが整えば迷いが減ります。

【お墓の掃除】手順と持ち物・炎暑対策

墓石を水洗いし、柔らかい布で拭きます。花立と線香皿を洗い、雑草と古い供花を片付けます。ゴミは墓地や自治体のルールに従います。炎天下は避け、朝夕に作業します。飲料と帽子で熱中症を防ぎます。

【仏壇と精霊棚】飾り方の基本と配置のコツ

位牌と写真を清拭します。花、灯明、線香、果物、菓子、精進料理、供水を整えます。精霊馬と精霊牛(きゅうりの馬、なすの牛)は到来と帰郷の象徴です。子どもと作ると行事の意味が伝わります。

【盆提灯】選び方・置き方・安全確認

家紋入りや回転行灯など種類は多様です。火気が不安ならLEDが安全です。コードの断線や火袋の破れは事前点検します。

【供花と供物】夏でも傷ませない選び方

供花は菊やリンドウ、カーネーションが無難です。トゲのある花は避けます。供物は果物、落雁、素朴な菓子、精進料理が中心です。暑い時期は少量ずつ供え、傷む前に下げます。

【迎え火・送り火の道具】必要なもの早見表

麻がら、耐火皿、着火具、消火用の水、火消し道具を用意します。集合住宅や火気厳禁の場は電池式提灯で代替します。迎え火は先祖が迷わず家へ来られるように灯す目印、送り火はあの世へ見送る灯りです。

準備チェック一覧表

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カテゴリアイテム目的期限安全メモ
墓掃除手桶・柄杓・布・軍手・草抜き・ゴミ袋墓所の清掃〜7日前朝夕に作業。水分補給。
仏前花・花器・灯明・線香・果物・菓子・供水供養の基本準備3〜4日前生鮮は直前購入。
飾り精霊棚・精霊馬用の野菜・割り箸迎えの飾り付け3〜4日前子どもの手の届かない場所。
提灯本体・火袋・電装・LED予備目印と敬意の表示前日断線・破れを点検。
麻がら・耐火皿・着火具・消火水・火消し道具迎え火・送り火当日風と可燃物に注意。
体調飲料・保冷剤・扇子・塩分タブレット・帽子熱中症対策常時高齢者と子どもを優先。

迎え盆:8/13夕方のやることと作法

迎え盆は8/13の夕方が目安です。

玄関先や門口で迎え火を焚き、提灯を灯します。足元と風向きを確認し、耐火容器を使います。可燃物を避け、強風時は無理をしません。集合住宅では電池式提灯に切り替えます。迎え火の後は仏前に果物や菓子、ご飯、清水を供えます。静かに合掌し、感謝を述べます。

盆中日の過ごし方:法要・食事・思い出の共有

8/14–15は供養と家族時間の中心です。

僧侶を招いて読経をお願いするか、寺院の合同法要に参列します。家族だけで静かに供養しても構いません。焼香や合掌は僧侶や年長者に合わせます。食卓は精進料理が基本で、季節の野菜や煮物を中心にします。衛生と温度管理を徹底します。高齢者や子どもは水分と電解質をこまめに補給します。写真や手紙を囲み、故人の思い出を語ります。遠方の家族はオンラインで仏前を共有します。

送り盆:8/16のやることとマナー

送り盆は8/16の夕方から夜です。

迎え火と同様に灯りを起こし、順に提灯の灯りを落とします。ろうそくは息で消さず、火消し道具や濡れ布巾で消します。供物を下げ、仏前を清め、感謝を伝えます。下げた供物は本来いただきますが、暑期は量を控えめにします。地域によっては灯籠流しや精霊流しがあります。参加時は安全と地域の方への配慮を守ります。

片付け:来年が楽になる保管・点検術!

片付けは乾拭き保管と点検が基本です。

行事後は精霊棚と盆提灯を片付けます。仏具は乾拭きし、湿気を避けて保管します。火袋の破れやコードの断線は早めに補修します。灰は完全に冷ましてから処分します。段ボールや包装材は自治体ルールに従って分別します。家族で気づきを共有し、来年へのメモを残します。

やってはいけないこと

事故防止と配慮を優先して控えめに過ごします。

行為理由
水辺のレジャー水難事故や天候急変のリスク
殺生不殺生の考え。無用の殺生を避ける
派手な振る舞い供養の趣旨に反する
祝い事慶事は時期を外すのが無難
肉魚中心の食事精進が基本。体調負荷もある
トゲのある花怪我や争いの連想
針仕事血や怪我の連想。地域差あり
火を息で消す息を穢れとみなす考え

地域差と宗派差:時期と特色の要点

地域と宗派で作法は大きく変わります。

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地域・宗派時期代表的行事注意点
東京・関東の一部7/13–167月盆の実施帰省時期とずれる場合あり。
多くの地域8/13–16一般的な8月盆交通混雑と猛暑対策。
京都8/16五山送り火鑑賞マナーと混雑安全。
長崎8/15前後精霊流し爆竹や飾り船。安全配慮必須。
沖縄旧暦7/13–15旧盆とエイサー旧暦のため年により日付差。
宗派差通年迎え火・送り火の解釈差菩提寺に事前確認が安心。

供花・供物:推奨と避けたい例

許可と禁止を理由とセットで示します。

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対象推奨例避けたい例理由
供花菊、リンドウ、カーネーショントゲのある花安全と落ち着いた印象。
供物果物、落雁、素朴な菓子、精進料理傷みやすい生菓子の大量供え暑期の衛生と無駄防止。

服装ガイド:法要・家庭内のTPO早見表

場面別に迷わず選べる指針です。

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場面推奨服装補足
法要黒や地味な色の正装夏は通気性を重視。
家庭内の供養清潔な平服動きやすさと清潔感。

用語集:まず押さえたい基本用語

定義を簡潔に揃え、誤解を防ぎます。

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用語定義一言メモ
新盆(初盆)故人を初めて迎える年白提灯で丁重に営む。
迎え火先祖を迎える灯り夕方に灯すのが一般的。
送り火先祖を見送る灯り終了日に灯す。
精霊馬・精霊牛野菜で作る象徴の乗り物きゅうりとなすを用いる。

実務タイムライン:8/13–16の進め方(1週間前〜翌日)

日付と行動を照合しやすく整理します。

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日付・タイミング行事名主な作法用意する物注意点
〜7日前準備計画寺と相談、手配開始供花・供物・提灯予約混雑に注意。
3〜4日前清拭・飾り仏壇清拭、精霊棚準備布、飾り、野菜子どもの手元の安全。
前日点検・購入提灯点検、生鮮購入提灯、灯具、果物冷蔵・温度管理。
8/13 夕方迎え盆迎え火、供え、合掌麻がら、耐火皿風と可燃物を確認。
8/14–15中日法要、食事、回想精進料理水分と衛生管理。
8/16 夕方–夜送り盆送り火、供物下げ火消し道具息で消さない。
翌日片付け乾拭き保管、分別収納用品灰は完全冷却。

まとめ:感謝と安全を軸に計画的に

お盆は8/13–16を基準に、準備→迎え盆→中日→送り盆→片付けの順で進めます。控える行為(水辺のレジャー、無用の殺生、派手な騒ぎ、慶事、トゲの花、針仕事、火を息で消す)は安全と礼節のために避け、必要に応じて電池式提灯や菜食などで代替します。 新盆は白提灯で丁重に、地域差や住環境は事前に菩提寺へ確認します。

感謝の気持ちを言葉にし、家族と静かな時間を分かち合いましょう!

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