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香典返しののし紙に「志」と書かれているのを見たことがある方は多いでしょう。しかしこの「志」の本当の意味や正しい使い方、書き方のマナーについて詳しく知っている方は少ないのが現状です。
この記事では葬儀における「志」の意味からのし紙への正しい書き方、渡し方のマナー、類似表現との違いまで詳しく解説します。適切なマナーを身に着けることで故人への敬意と遺族への感謝の気持ちをより丁寧に伝えることができるでしょう。
まず葬儀の場面で使われる「志」の意味について詳しく見ていきましょう。一般的な使い方と弔事での使い方ではニュアンスが異なります。
日常生活において「志」は、「心に決めたこと」「目標」「意志」といった意味で使われます。例えば「志を立てる」「志を貫く」などの表現で用いられ、強い意志や決意を表す言葉として知られています。
この言葉の語源は心を表す「心」と、向かう方向を示す「士」を組み合わせたものとされており、目指すべき目標を意味しています。
葬儀や法要などの弔事において「志」は全く異なる意味を持ちます。ここでは「心ばかりの感謝を表す返礼の言葉」として使用されます。
具体的には、香典をいただいた方への感謝の気持ちを込めて、香典返しの品物に添える表書きとして用いられます。これは「ささやかな気持ちですが」「心ばかりの品ですが」という謙遜の意味を含んでいます。
弔事の贈り物には「のし紙」が使われると一般的に言われていますが、厳密には「かけ紙」が正しい表現です。「のし」は本来、慶事に使われる飾りを指すためです。
しかし現在では広義で「のし紙」と表現するケースが多く、葬儀関連の業者や一般の方々の間でも「のし紙」という呼び方が定着しています。どちらの呼び方を使っても意味は通じるでしょう。
香典返しののし紙に「志」を書く際には、いくつかの重要なルールがあります。正しい書き方を覚えて失礼のないように準備しましょう。
水引の上部分(のし上)には「志」を縦書きで記載します。文字は水引の中央に配置し、筆ペンでの手書きが最も望ましいとされています。
文字の大きさはのし紙全体とのバランスを考慮して、大きすぎず小さすぎない適度なサイズにします。また、文字は楷書体で丁寧に書くことが大切です。
水引の下部分(のし下)には喪主の名前を記載します。記載方法には以下の2つのパターンがあります。
一つ目は、喪主のフルネームを縦書きで記載する方法です。この場合、姓と名の間に適度な間隔を空けて読みやすく書きます。
二つ目は、姓に「家」を付けて記載する方法です。例えば「山田家」「佐藤家」といった形で書きます。どちらの方法を選ぶかは地域の慣習や個人の好みによって決めることができます。
のし紙に文字を書く際の墨の濃さには、時期による使い分けがあります。この使い分けは地域によって異なる場合もあるため、注意が必要です。
四十九日までの期間は薄墨を使用するのが一般的です。これは「涙で墨が薄くなった」「急なことで墨をする時間もなかった」という意味を込めた慣習です。
四十九日以降は濃墨を使用します。これは忌明け後の落ち着いた状態を表現したものとされています。ただし地域によってはすべて濃墨で統一する場合もあるため、事前に確認することをお勧めします。
香典返しの品物を準備する際は、のし紙や包装紙の選び方にも注意が必要です。適切な選択により、相手への敬意を示すことができます。
のし紙の掛け方には「内のし」と「外のし」の2つの方法があります。基本的には「内のし」を選ぶのが一般的です。内のしは控えめな印象を与え、郵送する際にものし紙が汚れる心配がありません。
外のしは直接手渡しする場合や、地域の慣習によって選ばれることがあります。関西地方など一部の地域では外のしが好まれる場合もあるため、地域の習慣を事前に確認することが重要です。
弔事用ののし紙を選ぶ際は「のし飾りなし」のものを選びます。のし飾り(右上の装飾)は本来慶事用の装飾であり、弔事には適しません。
市販ののし紙を購入する際はパッケージに「弔事用」「仏事用」と明記されているものを選ぶと安心です。不明な場合は店舗スタッフに相談することをお勧めします。
水引の種類と色は地域や宗教によって異なります。適切な選択により、故人や遺族への配慮を示すことができます。
東日本では黒白または双銀の水引が一般的です。双銀は格式が高いとされ、高額な香典返しに使用されることが多いです。
西日本では黄白の水引が使用される地域が多く見られます。これは関西地方を中心とした慣習で、四十九日以降の法要や香典返しに用いられます。
キリスト教の場合は水引なしののし紙を使用します。これは仏教の慣習である水引が、キリスト教の教義に馴染まないためです。
香典返しの包装紙は、光沢のない落ち着いた色合いのものを選びます。銀色、青色、紫色などの地味な色が適しています。
光沢のある素材よりもマットな質感の包装紙の方が弔事にふさわしいとされています。
香典返しを渡す方法には直接手渡し、即日返し、郵送の3つの方法があります。それぞれの方法における適切なマナーを理解しておきましょう。
四十九日の法要後に直接訪問して香典返しを手渡しする方法は、最も丁寧な方法とされています。訪問の際は事前に連絡を入れ、相手の都合を確認してから伺います。
手渡しの際は「この度は丁寧なお心遣いをいただき、ありがとうございました」「心ばかりの品ですが、お納めください」などの感謝の言葉を添えて渡すことが大切です。
訪問時間は長居せず香典返しをお渡しして簡単な挨拶を済ませたら、速やかに失礼することがマナーです。
最近では葬儀当日に香典返しをお渡しする「即日返し」が増えています。この場合、受付や葬儀の最後に「本日はお忙しい中をお運びいただき、ありがとうございました。お香典の御礼として、心ばかりの品をお持ちいただければと思います」と説明を添えます。
即日返しの場合は香典の金額に関係なく同じ品物をお渡しするため、一般的には2,000円から3,000円程度の品物を準備します。
遠方の方や都合により直接お会いできない方には、郵送で香典返しをお送りします。この場合、必ず御礼状を添えることが重要です。
御礼状は手書きが最も丁寧ですが、印刷でも構いません。内容には感謝の気持ち、故人の様子、今後のお付き合いへのお願いなどを含めます。
郵送の際は品物が破損しないよう丁寧に梱包し、配達日時を事前に相手に連絡する配慮があると良いでしょう。
香典返しの表書きには「志」以外にも様々な表現があります。それぞれの意味と適切な使い方を理解して、誤用を避けましょう。
「満中陰志」は西日本を中心に使用される表現で、四十九日後の香典返しの表書きとして用いられます。満中陰とは四十九日間の中陰期間が満了したという意味です。
「忌明志」は京都を中心とした地域で使用される表現です。忌明けを迎えた際の香典返しに用いられ、地域性の強い表現として知られています。
「粗供養」は喪主側が謙遜の気持ちを込めて使用する表現です。「粗末な供養ですが」という意味を込めており、関西地方でよく使用されます。
「偲び草」はキリスト教や神式の葬儀で使用される返礼表現です。仏教用語である「供養」を避け、故人を偲ぶという意味を込めて使用されます。
神式の場合は「偲び草」のほか「志」も使用できます。ただし、仏教特有の表現は避ける必要があります。
表現 | 使用地域・宗教 | 使用場面 | 注意点 |
---|---|---|---|
志 | 全国・全宗教 | 香典返し全般 | 最も無難で汎用性が高い |
満中陰志 | 西日本中心 | 四十九日後の香典返し | 地域性があることを理解 |
粗供養 | 関西地方中心 | 香典返し・法要の返礼 | 謙遜の意味が込められている |
偲び草 | キリスト教・神式 | 返礼品全般 | 仏教用語を避けた表現 |
香典返しのマナーは地域や宗派によって異なる場合があります。適切な配慮により相手への敬意を示すことができます。
仏教各宗派では基本的に同じマナーが適用されますが、一部の宗派では独自の慣習がある場合があります。不明な点があれば、菩提寺に相談することをお勧めします。
キリスト教では「偲び草」などの表現を用います。また葬儀後の返礼のタイミングも異なる場合があります。
神式では「志」「偲び草」などが使用され、仏教特有の表現は避けます。神社に相談することで、適切なマナーを確認できます。
葬儀における「志」の意味から正しい書き方、渡し方のマナー、類似表現との違いについて詳しく解説してきました。適切なマナーを身に着けることで、故人への敬意と遺族への感謝の気持ちを丁寧に伝えることができます。
香典返しを準備される際はこの記事の内容を参考に、地域の慣習や相手の宗派も考慮しながら心を込めた返礼をお渡しください。不明な点があれば、葬儀社や地域の年配の方に相談することをお勧めします。