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焼香のやり方を徹底解説|線香の本数や灰の落とし方に意味がある | 板橋、町田、西東京、江戸川、八王子、小平、東久留米、杉並(高円寺・西荻窪)の葬儀なら家族葬の四季風(コムウェルセレモニー)

お葬式の豆知識

焼香のやり方を徹底解説|線香の本数や灰の落とし方に意味がある

2025年05月04日

葬儀や法要に参列すると必ず行う「焼香」。しかし、いざという時に「どうやって行えばいいのか」「宗派によって違いがあるのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。本記事では焼香の意味から具体的なやり方、宗派による違いまで、初心者の方でも安心して参列できるよう解説します。

焼香の意味と由来

焼香とは、お通夜や葬儀、法要などの仏教行事で、故人や仏様に香を焚いて拝む儀式のことを指します。故人への敬意と供養の気持ちを表現する重要な儀礼です。

焼香の歴史は古く、その発祥は古代インドにまで遡ります。日本では古くから香木を焚く習慣があり、これが仏教の伝来とともに儀式として定着していきました。香りによる供養という考え方が、インド由来の文化と日本古来の香道の両方に根付いているのが特徴的です。

焼香が持つ3つの意味

焼香には主に以下のような意味が込められています。まず、香りによって心身の穢れを落とし、清浄な状態に整えるという意味があります。香りを通じて心を清めることで、純粋な気持ちで故人や仏様に向き合うことができるのです。

次に、香りを仏様や故人に捧げ、供養を願うという意味があります。香りは目に見えないものですが、空間に広がることで故人への思いを届ける媒体となります。

そして、香りが広がり、やがて消えていく様子には「無常」を表す意味も含まれています。すべてのものは永遠ではなく、いつかは消え去るという仏教の教えが象徴的に表現されているのです。

焼香の種類と基本的な手順

焼香の方法は会場の設えや規模によって異なります。ここでは代表的な3つの焼香方法について説明します。

立礼焼香の手順

立礼焼香は、主に椅子席が設けられた現代的な葬儀会場で行われる一般的な形式です。以下の手順で行います。

  1. 遺族・僧侶に一礼する
  2. 焼香台に移動する
  3. 抹香を指でつまみ香炉にくべる
  4. 合掌して黙祷する
  5. 遺族・僧侶に再度一礼する
  6. 席へ戻る

特に抹香をつまむ際には、親指と人差し指、中指の3本で軽くつまむのが一般的です。香を取る量は多すぎず少なすぎず、程よい量を心がけましょう。

座礼焼香の手順

座礼焼香は、主に畳敷きの会場で行われる伝統的な形式です。以下の手順で行います。

  1. 正座した状態から中腰で焼香台まで進む
  2. 焼香台の前で正座する
  3. 抹香をつまんで香炉にくべる
  4. 合掌して黙祷する
  5. 中腰になって後退する
  6. 席へ戻る

座礼焼香では、動作をゆっくりと丁寧に行うことが大切です。特に焼香台に向かう際や席に戻る際は、静かに移動することを心がけるべきです。

回し焼香のやり方

回し焼香は、小規模な葬儀や自宅での法要などで行われることが多い形式です。以下の手順で行います。

  1. お盆型の香炉が順番に回ってくるのを待つ
  2. 香炉を受け取ったら、膝の上などで安定させる
  3. 抹香をつまんで香炉にくべる
  4. 合掌して黙祷する
  5. 次の人へ香炉を丁寧に回す

回し焼香の際は、香炉を落とさないように注意が必要です。また、香炉を受け取る際と渡す際に軽く会釈すると丁寧な印象を与えます。

宗派による焼香作法の違い

焼香の基本的な流れは同じですが、宗派によって細かな作法に違いがあります。ここでは主な宗派ごとの違いについて解説します。

香をいただく回数の違い

「香をいただく」とは、香をつまんで額にかかげる動作のことです。この回数は宗派によって異なります。

宗派 香をいただく回数 備考
浄土真宗 1回 香をいただかない派もある
浄土宗 2回 2回目は香をつままず合掌のみの場合も
真言宗 3回 3回香をいただき、3回目に香炉に入れる
日蓮宗 3回 3回香をいただき、3回目に香炉に入れる
曹洞宗 3回 3回香をいただいてから香炉に入れる

宗派によって作法が異なるため、参列する前に確認できると安心です。不明な場合は、一般的に自分の宗派の作法に従うか、周囲の方の様子を見て合わせるとよいでしょう。

合掌の仕方と黙祷の違い

合掌の形も宗派によって若干の違いがあります。一般的には両手の平を合わせ、親指を胸の高さに持ってくる形が基本ですが、浄土真宗では親指を体に近づけるように合掌します。

また、黙祷の時間についても、短く一礼程度で済ませる宗派もあれば、しっかりと時間をとって黙祷する宗派もあります。基本的には周囲の様子を見て、長すぎず短すぎない適切な時間で行うのがよいでしょう。

宗派がわからない場合の対処法

参列する葬儀の宗派がわからない場合、どのように対応すべきでしょうか。

基本的には、自分の宗派の作法で行うか、あるいは一般的な作法(1回香をいただき、合掌する)で行うことが無難です。また、先に焼香する方の様子を見て、同じ動作をなぞるのも良い方法です。

どうしても不安な場合は、受付や案内係の方に「どのような作法で焼香すればよいですか」と事前に尋ねておくとよいでしょう。葬儀社のスタッフは親切に教えてくれます。

自宅での焼香の準備と方法

自宅で法要を行う際にも焼香は重要な儀式です。ここでは自宅での焼香の準備方法と実施方法について解説します。

焼香台の種類と選び方

自宅での焼香には主に以下の2種類の焼香台があります。

  1. 脚つき焼香台:仏壇前や多人数が参列する際に適する
  2. お盆型焼香台:回し焼香向けで、狭い場所でも使いやすい

スペースや参列人数に合わせて適切な焼香台を選びましょう。特に狭い場所での法要では、コンパクトなお盆型を選ぶと参列者も立ち上がらずに焼香ができるため便利です。

香炉の準備と灰の扱い方

香炉に灰を入れる際は、灰が均等になるよう平らにならします。その上に香木や抹香をのせる準備をします。

灰は専用の灰を使用するのが一般的ですが、ない場合は米の灰や茶の灰で代用することもできます。香炉の灰は「お浄め」といって、清めの意味を持ちます。

焼香台を設置する際は、中央に香炉を置き、両脇に香の入れ物(香合)やふたを配置します。使いやすく、かつ厳かな雰囲気になるよう配慮しましょう。

まとめ

本記事では焼香の意味から具体的な方法、宗派による違いまで幅広く解説してきました。

  • 焼香は故人や仏様に香りを捧げ、心を清めて供養する儀式
  • 立礼焼香、座礼焼香、回し焼香など場に応じた方法がある
  • 宗派によって香をいただく回数や作法に違いがあるが、心を込めることが最も重要
  • マナーとしては静かに行動し、故人を偲ぶ時間を大切にすること
  • 不安な場合は周囲の様子を見たり、事前に確認することで安心して参列できる

大切な方との最後のお別れの場で、焼香のマナーや作法を知っていれば安心して参列することができます。形式にこだわりすぎず、心を込めて故人を偲ぶ時間にしてください。