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神式葬儀の香典の金額の相場と渡し方|マナーを徹底解説 | 板橋、町田、西東京、江戸川、八王子、小平、東久留米、杉並(高円寺・西荻窪)の葬儀なら家族葬の四季風(コムウェルセレモニー)

お葬式の豆知識

神式葬儀の香典の金額の相場と渡し方|マナーを徹底解説

2025年05月14日

神式の葬儀は仏式とは異なる独自の作法やマナーがあります。特に香典(神式では玉串料と呼ばれます)については、金額の相場や包み方、渡し方に独特のルールがあり、初めて参列する方は戸惑うことが多いでしょう。この記事では、神式葬儀における香典の金額相場から正しい渡し方まで、知っておくべきマナーを徹底解説します。故人と遺族に対する敬意を表すためにも、神式葬儀特有の作法を理解し、失礼のないようにしましょう。

目次

神式葬儀とは?仏式との違いを理解しよう

神式葬儀は、神道の教えに基づいて執り行われる葬儀です。一般的な仏教葬とは異なる特徴があります。

神式葬儀の基本的な考え方

神式葬儀(神葬祭)は、故人を「神」として祀る考え方に基づいています。死を穢れとは考えず、故人の魂を祖先の神として祀り、子孫が守っていくという思想です。

仏式では故人の「成仏」を願いますが、神式では故人の魂が「神」として家族を守る存在になると考えます。そのため、用語や作法も大きく異なります。

神式葬儀の主な流れ

神式葬儀は主に以下のような流れで執り行われます。

  1. 帰幽奉告(きゆうほうこく):神棚に故人の死を報告
  2. 枕直し・納棺
  3. 通夜祭(つやさい)
  4. 遷霊祭(せんれいさい):魂を依代(よりしろ)に移す儀式
  5. 葬場祭(そうじょうさい):本葬儀にあたる
  6. 火葬祭・埋葬祭
  7. 帰家祭(ききょさい):魂を自宅に持ち帰る

葬儀の流れの中で、参列者が玉串料を渡します。神式特有の方法で行うことが求められます。

神式葬儀における香典の正式名称と意味

神式葬儀では、一般的に「香典」と呼ばれるものを「玉串料」と呼びます。その意味と背景を理解しましょう。

「玉串料」とは何か

神式葬儀における「玉串料」とは、故人の霊を慰め、遺族を支援するために渡すお金のことです。「玉串」とは神道の儀式で神前に供える榊(さかき)の小枝に紙垂(しで)を付けたものを指します。

玉串料は元来、玉串を奉納する費用でしたが、現在では香典と同様に弔意を表す金銭として扱われます。

仏式の香典との違い

神式の玉串料と仏式の香典には、いくつかの重要な違いがあります。

項目 神式(玉串料) 仏式(香典)
包み方 白黒または双銀の水引 黒白または双銀の水引
表書き 「玉串料」「御霊前」「御榊料」など 「御香典」「御霊前」「御仏前」など
使用する数珠 不要 必要
弔問時の言葉 「御霊のご平安をお祈りします」など 「ご冥福をお祈りします」など

これらの違いを理解し、神式葬儀に参列する際は神道のしきたりに従いましょう。

神式葬儀の香典(玉串料)の相場

神式葬儀における玉串料の金額は、故人との関係性によって異なります。一般的な相場を紹介します。

近親者・親族の玉串料相場

故人と血縁関係にある場合、関係の近さに応じて金額が変わります。

  • 直系親族(子・兄弟姉妹):30,000円〜50,000円
  • 甥・姪:10,000円〜30,000円
  • いとこ:5,000円〜10,000円
  • その他の親族:5,000円〜10,000円

ただし、親族間では地域や家庭の慣習によって相場が大きく異なることがあります。事前に家族内で確認するとよいでしょう。

友人・知人・職場関係者の玉串料相場

友人や知人、職場関係者の場合は、付き合いの深さによって金額を決めるのが一般的です。

  • 親しい友人:10,000円〜20,000円
  • 一般的な友人・知人:5,000円〜10,000円
  • 職場の上司:10,000円〜20,000円
  • 職場の同僚:5,000円〜10,000円
  • 取引先:5,000円〜30,000円(関係性による)

職場関係者の場合、会社で香典の金額が決まっていることもあるので、事前に確認するとよいでしょう。

年代・地域による玉串料の違い

玉串料の相場は、地域や年代によっても差があります。

都市部では比較的高額になる傾向がある一方、地方では低めに設定されていることもあります。また、地域特有の風習で、特定の金額を避けるケースもあります。

若い世代の場合は経済状況を考慮して、5,000円程度でも失礼には当たらないことが多いです。不安な場合は地域の習慣に詳しい人に相談するとよいでしょう。

神式葬儀における香典袋(不祝儀袋)の選び方

神式葬儀では、香典袋にも独特のルールがあります。適切な不祝儀袋を選びましょう。

神式葬儀に適した不祝儀袋のデザイン

神式葬儀で使用する不祝儀袋には、いくつかの特徴があります。

基本的には、白黒または双銀(灰色と銀色)の水引が使われた袋を選びます。仏式では黒白の水引ですが、神式では白黒であることに注意しましょう。

また、神式葬儀専用の不祝儀袋には、「御玉串料」などの表書きがあらかじめ印刷されているものもあります。神式専用の不祝儀袋を使用すると間違いがありません。

表書きの正しい書き方

神式葬儀の不祝儀袋の表書きは、以下のいずれかが一般的です。

  • 玉串料
  • 御玉串料
  • 御霊前
  • 御榊料
  • 御神前

「御仏前」「御香典」などの仏式用の表書きは避けましょう。また地域によっては「御祭資」「御神饌料」などの表現が使われることもあります。

表書きは中央に太めの筆ペンで丁寧に書きます。毛筆が望ましいですが、筆ペンでも構いません。

氏名の記入方法

不祝儀袋への氏名の記入は、表書きの右下に行います。

フルネームで記入し、姓と名の間は一文字分空けます。会社や団体から出す場合は、団体名と個人名を併記するのが一般的です。

氏名の前に「故人との関係」を記載することもあります(例:「甥」「会社同僚」など)。地域によって異なる場合もあるので、地元の慣習に合わせることをおすすめします。

神式葬儀での香典の包み方と注意点

神式葬儀で香典を包む際には、いくつかの独特のマナーがあります。

お札の向きと新札の扱い

神式葬儀での玉串料を包む際のお札の向きには決まりがあります。

お札は新札を使用し、肖像画が表に来るように上向きに入れます。これは故人を敬う気持ちを表しています。

地域によっては古札を使う場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。どうしても確認できない場合は、新札を使用するのが無難です。

避けるべき金額とその理由

神式葬儀では、以下の金額は避けるべきとされています。

  • 4(死に通じる)
  • 9(苦に通じる)
  • 偶数(割り切れるため、別れを連想させる)

このため、4,000円、9,000円といった金額や、6,000円、8,000円などの偶数の金額は避け、5,000円、10,000円、30,000円などの「末広がり」の金額が好まれます。

ただし、10,000円は1が0と組み合わさるため「一度きり」を連想させるという理由で避ける地域もあります。地域の習慣に合わせるのが最適です。

複数枚のお札の入れ方

複数枚のお札を入れる場合は、向きをそろえて重ねて入れます。

例えば30,000円を包む場合、10,000円札を3枚重ねて入れます。この時、すべての札の向きを同じにし、きれいに重ねることが大切です。

金額が多く札が厚くなる場合は、折りたたまずにまっすぐ入れるようにしましょう。どうしても入らない場合は、中央で一度だけ折るのが許容されています。

神式葬儀での香典の渡し方と作法

神式葬儀で香典を渡す際の作法は、仏式とは異なります。適切な手順で渡しましょう。

受付での香典の渡し方

神式葬儀の受付では、以下の流れで香典を渡します。

  1. 受付に到着したら、名前を名簿に記入します。
  2. 香典袋を両手で持ち、「お悔やみ申し上げます」と言いながら受付の方に渡します。
  3. 芳名帳にも記名します(既に名簿に書いた場合は不要の場合もあります)。

神式葬儀では数珠は必要ありません。また、香典返しを辞退する場合は、その旨を受付で伝えましょう。

直接遺族に渡す場合のマナー

直接遺族に香典を渡す場合は、以下のマナーに従います。

  1. 遺族に会ったら、まず「このたびはご愁傷様です」や「お悔やみ申し上げます」と声をかけます。
  2. 香典袋を両手で持ち、表書きを上にして遺族に差し出します。
  3. 渡す際は「ほんの気持ちですが」などの言葉を添えるとよいでしょう。
  4. 弔辞は短めに述べ、長々と話し込まないようにします。

故人を「亡くなった」と表現するのではなく、神式では「帰幽された(きゆうされた)」と表現するのが適切です。

玉串奉奠の流れと作法

神式葬儀の特徴的な儀式である「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」は以下の流れで行います。

  1. 祭壇前に進み、一礼します。
  2. 係の方から玉串(榊の枝)を受け取ります。
  3. 玉串を両手で持ち、祭壇に向かって一礼します。
  4. 玉串を供えます(榊の先が自分に向くよう置きます)。
  5. 二礼二拍手一礼(二度お辞儀、二度拍手、一度お辞儀)を行います。
  6. 後退りしながら祭壇を離れます。

玉串奉奠は神道の重要な儀式ですので、作法を事前に確認しておくことが望ましいです。不安な場合は、その場で係の方の指示に従いましょう。

神式葬儀特有の言葉遣いとタブー

神式葬儀には、特有の言葉遣いとタブーがあります。知っておくべきポイントを解説します。

弔問時に使うべき言葉

神式葬儀で弔問する際に適切な言葉は以下の通りです。

  • 「お悔やみ申し上げます」
  • 「ご愁傷様です」
  • 「御霊(みたま)のご平安をお祈りいたします」
  • 「このたびはまことに残念でございます」

神道では故人の魂は神になるという考え方から、「ご冥福をお祈りします」という言葉は不適切とされています。「冥福」は仏教用語であるためです。

避けるべき言葉と表現

神式葬儀では以下の言葉や表現は避けるべきです。

  • 「ご冥福をお祈りします」(仏教用語のため)
  • 「成仏する」(仏教用語のため)
  • 「浄土」「極楽」(仏教的概念のため)
  • 「お焼香」(神式では玉串奉奠を行うため)
  • 「お通夜」(神式では「通夜祭」と言います)

神道の考え方では、死は「穢れ(けがれ)」ではなく、祖先の神として祀る過程と考えられています。そのため、仏教的な表現は避けましょう。

神式葬儀での服装と持ち物の注意点

神式葬儀に参列する際の服装と持ち物にも注意点があります。

  • 服装:基本的に黒の略喪服または平服が適切
  • アクセサリー:派手なものは避け、真珠などの控えめなものを選ぶ
  • 持ち物:数珠は必要なし(仏式と異なる点)

神式では数珠を持参する必要はなく、持っていくとかえって失礼にあたる場合もあります。仏式と混同しないよう注意しましょう。

神式葬儀後の香典返しとお礼状

神式葬儀後の香典返しやお礼状についても、独自のマナーがあります。

香典返しの品物と相場

神式葬儀における香典返しは、通常頂いた金額の3分の1から半分程度の品物を贈ります。

  • 一般的な品物:カタログギフト、タオル、石鹸、茶、菓子、缶詰などの日用品
  • 避けるべき品物:線香、ろうそく、仏具など仏教に関連するもの

神式の香典返しでは、仏教関連の品物は避けるのが基本です。また、「忌明け」という考え方よりも、できるだけ早く(葬儀から1ヶ月以内に)香典返しを行うのが一般的です。

お礼状の書き方と時期

神式葬儀後のお礼状は、以下のようなポイントに注意して書きます。

  1. 白または淡いクリーム色の便箋を使用
  2. 冒頭で弔問や香典のお礼を述べる
  3. 故人との関係や最期の様子に触れる
  4. 香典返しについて言及する
  5. 今後のお付き合いへの抱負で締めくくる

お礼状は葬儀から2週間以内に送るのが望ましいとされています。四十九日を待つ必要はありません。

忌明けの考え方と対応

神式では「忌明け」という概念は仏式ほど厳格ではありませんが、一般的には以下のような目安があります。

  • 五十日祭(葬儀から50日目に行う儀式)
  • 百日祭(葬儀から100日目に行う儀式)
  • 一年祭(葬儀から1年後に行う儀式)

これらの儀式を経て、徐々に日常生活に戻っていくという考え方です。ただし、地域や家庭によって異なる場合もあるので、家族の方針に従うのが良いでしょう。

地域による神式葬儀の香典習慣の違い

神式葬儀の習慣は地域によって異なる場合があります。主な地域差を確認しましょう。

東日本と西日本の違い

東日本と西日本では、神式葬儀の習慣にいくつかの違いがあります。

項目 東日本の傾向 西日本の傾向
香典の相場 やや高め(5,000円〜) やや低め(3,000円〜)
表書き 「御霊前」が多い 「御玉串料」が多い
水引の色 白黒が一般的 双銀も使われる
儀式の詳細 比較的簡素 より伝統的・複雑

これらの違いを踏まえ、参列する地域の習慣に合わせることが大切です。不安な場合は、地元の方や葬儀社に確認するとよいでしょう。

神社関係者の葬儀における特別なマナー

神社関係者(神職や家族)の葬儀では、一般的な神式葬儀よりもさらに厳格なマナーが求められることがあります。

  • 儀式がより本格的で複雑になる
  • 玉串料の金額がやや高めになる傾向
  • より正式な服装(男性は略礼装以上)が求められる
  • 神道の専門用語がより多く使われる

神社関係者の葬儀に参列する場合は、事前に詳細を確認し、丁寧な対応を心がけましょう。

特定地域の独自習慣

日本の一部地域では、神式葬儀に関する独自の習慣が存在します。

  • 沖縄:「洗骨」の風習と独特の葬送儀礼があり、香典の習慣も異なる
  • 東北地方:「両墓制」が残る地域があり、葬送の流れが特殊
  • 伊勢志摩地方:伊勢神宮の影響を受けた独自の儀式がある
  • 出雲地方:出雲大社の影響を受けた葬儀形式がある

これらの地域で葬儀に参列する場合は、現地の風習に詳しい方に予め相談しておくと安心です。特殊な作法が求められることがあります。

神式葬儀の香典に関するよくある質問

神式葬儀の香典について、多くの人が疑問に思う点をQ&A形式で解説します。

香典の金額に迷った場合の判断基準

香典の金額に迷った場合は、以下の点を考慮して決めるとよいでしょう。

  • 故人との関係性(親しければ金額を多めに)
  • 自分の年齢や社会的立場(年齢や立場が上がるほど多めに)
  • 地域の相場(都市部は高め、地方は低めの傾向)
  • 過去に相手から受け取った香典の金額(同等か少し多めが基本)

判断に迷う場合は、少し多めの金額にしておくのが無難です。ただし、あまりにも高額だと遺族の負担になることもあるので注意しましょう。

香典袋がない場合の対処法

急に神式の葬儀に参列することになり、適切な香典袋がない場合の対処法

  1. 駅や空港の売店、コンビニなどで購入する(大きな駅には不祝儀袋が売られていることがある)
  2. 葬儀会場近くの文房具店や花屋で購入する
  3. 葬儀会場に到着後、葬儀社のスタッフに相談する(多くの場合、不祝儀袋を用意している)
  4. どうしても入手できない場合は、白い封筒に「玉串料」と書いて代用する(最終手段)

可能な限り正式な不祝儀袋を使用することをおすすめしますが、やむを得ない場合は誠意が伝わるよう丁寧に対応しましょう。

子供の香典についての考え方

子供が神式葬儀に参列する場合の香典についての考え方

  • 乳児~小学生の子供が親と一緒に参列する場合:基本的に親の香典に含める(親の名前のみで出す)
  • 中高生以上で独自に故人と交流があった場合:3,000円〜5,000円程度の香典を別に包むこともある
  • 成人した子供:独立して香典を包むのが基本(適切な金額は大人と同じ基準で判断)

子供の名前を連名にするかどうかは、故人との関係性や子供の年齢によって判断しましょう。小さな子供の場合は、葬儀の場で静かにできるかどうかも参列を決める際の判断材料になります。

神式葬儀の香典マナーを押さえて失礼のないようにしよう

神式葬儀の香典(玉串料)に関するマナーについて解説してきました。神式葬儀は仏式と異なる独自の作法やルールがあり、これを理解することで故人と遺族に対する敬意を適切に表すことができます。

  • 神式葬儀では「香典」ではなく「玉串料」と呼ぶ
  • 表書きは「玉串料」「御霊前」などを使用する
  • 白黒または双銀の水引の不祝儀袋を使用する
  • 金額の相場は関係性により5,000円〜30,000円程度
  • 「ご冥福」ではなく「御霊のご平安」という言葉を使う
  • 数珠は不要、玉串奉奠の作法を理解しておく

地域によって習慣が異なることもあるので、不安な点があれば事前に確認することをおすすめします。神式葬儀特有のマナーを守ることで、故人を敬い、遺族の心に寄り添った弔問ができるでしょう。